Ubuntuについてですがまず、デスクトップ版とサーバー版の二種類があります、そしてサポート期間としてデスクトップ版は標準の3年と長期(LTS)の5年に分かれています。新しいバージョンが発表される間隔は半年ごとにリリースされます。サーバー版のサポート期間はおおよそ5年です。
Debianは安定版 (stable)、テスト版 (testing)、不安定版 (unstable)、実験版 (experimental)という4種類の版が同時に公開されています。そして安定版 (stable)を元にサーバー用途で使われることが多いと思います。各バージョンのサポート期間の定めはなく今までのリリースから予測することになりますが、近年の傾向としてはおおよそ3年前後になるでしょうか。
両者はこのような性質を持っていますがソフトとして比較した場合は、それ程の違いを見出すことは困難かと思われますので、意思決定の違いとか考え方とかまで踏み込まないとわからなくなるのではないでしょうか。
項目\OS | Ubuntu | Debian |
---|---|---|
OS系統 | Debian分家 | Debian本家 |
ソフト最新化率 | 高い | |
デスクトップ | デスクトップ版がある | 使用できる |
サーバー | サーバー版がある | 使用頻度は超高い |
ネット情報量 | 多い | 多い |
無料版 | ある | ある |
入手先 | http://www.ubuntulinux.jp/ | http://www.debian.or.jp/ |
サポート期間 | 3年 | おおよそ3年前後 |
ソフトインストール | 簡単 | 簡単 |
ハードの認識率 | 高い | 高い |
開発者使用率 | 高い | |
個人使用率 | 高い | |
安定性 | やや高い | 高い |
意思決定 | 企業的 | 民主的 |
UbuntuとDebianはLinuxというOS(ディストリビューション)として比較すると大変よく似ています、それはUbuntuがDebianをベースにしているのですから当然と言えば当然なのでしょう。
このように似ている両者を比較する場合どちらか一方を片方へ極端に配置したほうが違いがより鮮明になるのではないかという考え方を元に、例えばUbuntuをユーザー側の視点を重視していると仮定した場合、Debianは開発視点重視となるでしょうか。
UbuntuパッケージとDebianパッケージは、どちらもDebianのソースを元にしています。
Debianのパッケージは当たり前ですがDebianのソースをDebian用に作成(ビルド)しています。UbuntuはDebian用にビルドされたパッケージを使っているのではなくて、Debianのソースを元に新たにUbuntu用として独自ビルドされているのだそうです、ですから全く同じパッケージではないということのようです。
リリース時期の相違ですが、Ubuntuは定期的にリリースすることとその期間が決まっていますが、Debianは決まっていないようです。
Debianの開発者はボランティアで構成されていますが、Ubuntuは企業であるCanonical社が開発者を従業員として雇用し開発しており、一部のDebian開発者も従業員として雇用されています。
これらの違いは物事を決める際の考え方として現れていて民主的(多数決)か企業的(トップダウン)かの違いなのかもしれませんね。責任の所在も民主的な場合よりも企業的な場合のほうがより明確になるような気もします。
これらの違いによりUbuntuが多くのユーザーに支持され人気者になったのではないかという事も言われています。
またDebianがサーバーとして人気があるのも開発者の安定重視の考え方が受け入れられているのだと思います。
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